2022年4月に就任したばかりのANAの井上新社長にインタビューを行い制作しました。
4月1日に就任したANAの井上慎一社長。コロナ禍で厳しい経営環境の中、今後どのように舵取りを行っていこうと考えているのか、広報部の前田怜那がインタビューしました。
井上社長は神奈川県出身の63歳。1990年にANAに入社しアジア戦略室長などを経たのち、ピーチアビエーションやANA Xの社長を務めてきました。
前田 社長に就任すると決まって率直にどのように感じましたか?
井上 最初はびっくりしました。それと同時に、航空業界、世界的に厳しい状況の中で社長を拝命するということで、これはやはり天命なのかなというふうに思いました。それならばですね。自分のこれまでの経験なり、知見をフルに活用してですね、精一杯頑張ってみようと思っています。
前田 プライベートの趣味だったり休日の過ごし方は?
井上 休日の過ごし方はですね、やはり自分の脳をリフレッシュするっていうことから、極力、右脳を刺激するようなことやってます。それは一番は旅行ですよね。旅行に行ったりですね、読書も結構気晴らしになるんですね。それから、二輪が好きなんですよ、オートバイや自転車ですね。
なんでかっていうと4輪と違ってまたがって自由に行動できるという、この爽快感といいますか、これが好きなんです。ただ、今は立場上、二輪は控えてます。
それから、他の業界の皆さんとのネットワークを作るのが好きで休日なんかを交流したりしています。やっぱり違う世界で活躍されてる方達と接触するっていうことが、自分へのインプットになるんですね。今こういう立場になって、ビジネス上も非常に役に立つなと感じてます。
前田 コロナ禍で厳しい状況が続きました。今後どのように乗り越えていこうと考えておられますか?
井上 コロナ禍も3年目に入りまして。お客様が求めるものが変わってきました。本質的な何を求めてらっしゃるかっていうことが、なかなかそのわからなくなってきたということがあります。時代そのものも先行きどうなるのかというのをわかりにくくなっています。こういうところを捉えて考えることが大事だと思っています。
そのために二つございます。一つはですね、どんな時代であろうが航空運送事業である以上、安全運航の堅持ですね、これは何よりも優先してしなくちゃいけないということは一つです。二つ目はですね、お客様が今何を望んでらっしゃるかっていうそのいわゆるインサイト、本質的な欲求ですね。これをいかに捉えるか、これはもう本当に、刻々と変わっていきますから本当にお客様に寄り添う姿勢で、そのインサイトを把握させていただいて、他社に先んじてですね、先手先手でそれに沿った商品なりサービスをお届けしていくということが大事だというふうに思ってます。
前田 最後に、今後どのようなANAにしていきたいとお考えですか?
井上 やはりですね。お客様に愛されるようになりたいですね。人気者でありたいですね。お客様というのは、特にANAのファンの方がたくさんいらっしゃいます。そういった方を大切にすることでですね、新しいファンの方が増えていくと信じてます。
ピーチの時の学び今活かせてるんですよ。というのはですね、もう使えるお金がなくなりました。この2年間何をしてきたかというとですねお金がなくてもできるアイディアがあるはずだということで、いろんな仕掛けをしてきたんです。
その結果出てきたのはですね、例えばA380「フライング・ホヌ」の遊覧飛行とかですね、それから機内のウェディングだとかですね、レストランでありますとか、そういうあの、アイディア出てまいりました。知恵を使って価値を作っていくってことが組織としてだんだん共有されてきたことがですね一つあるかなというふうに思います。
お客様のその本質的な欲求に沿ったですね。サービス商品展開を次から次へと出していけるような会社にしていきたいなというふうに思います。
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